FEATURE

道具が可能にする新しい旅
- BORDERLESS -

NOVEMBER 10, 2016

自転車で街を抜け出し、
山を駆け、川を下る。
ボーダーレスな旅に出る。

金曜日の午後遅くに自転車で家を出た。街を抜け出してジープロードへ向かい、誰もいない峠で眠る。翌日もロードとトレイルを繋いで走り続けた。街から山へ、山から町へ。景色は少しづつ変わり続け、いくつ目かの峠を登りきったとき、遂に目指す山が見えた。麓に自転車をデポしてハイクアップ。満天の星空の下で寝た。
翌朝、まだ誰もいない朝の山を一気に駆け下りた。清らかな空気を吸い、川のせせらぎと鳥たちの歌を聴きながら、自分の心と体に意識を集中する。素晴らしい日曜日の朝。僕はゼン・マスターじゃないけれど、彼らの気持ちが少しだけわかった気がした。
再び自転車に乗り、川を目指す。二日間フルに使ってきた体は悲鳴をあげているけれど、多分大丈夫だろう。川に着き、パックラフトを広げれば、あとは川の流れが家に連れ帰ってくれるはずだ。途中で日が暮れてしまったら、どこか適当な河原でキャンプをすればいい。今夜も星空の下で眠るんだ。

BIKEPACKING

自転車の自由さを最大限に味わう
バイクパッキングの旅。

自転車で旅をすることは新しいことではない。自転車というこの美しいビークルが誕生した瞬間から、旅と自転車は分かち難く結びついてきたと言っていいだろう。それがバイクパッキングの登場によって何が変わったのか?つまるところ、それは装備の軽量化によってより自由度が増したことに尽きる。行ける場所の自由度が増し、旅の可能性の自由度が増し、ロードだろうがトレイルだろうが、旅人の想像力が続く限りどこにでも行ける自由を手に入れた。ともあれ、元来自転車は自由な乗り物だ。ペダルを回し続ける限り、金も燃料もなくてもどこにだって行ける乗り物だ。その自由を最大限に味わう方法、それがバイクパッキングなのだ。

スートラLTD / コナ
45cのワイドタイヤを履き、キャリアダボも豊富に搭載。どんな道も走れて荷物もたくさん積めるまさにバイクパッキング・バイク。
(アキコーポレーション / 社外サイト

クレーンピュア / POC
衝撃に強いシェルとEPSライナーを組み合わせ、耐久性と軽量性を高いレベルで実現。
(フルマークス / 社外サイト

ビティホーンDri1ジャケット / ノローナ
ピットジップを設けながら2.5レイヤー素材で214gという軽量化を実現したレインジャケット。
(フルマークス / 社外サイト

サドルパック(レギュラー)/ アピデュラ
軽量で防水性の高いX-Pacを使用。大容量で着脱も簡単。
(オルタナティヴ バイシクルズ)

ハンドルバーパック(レギュラー)/ アピデュラ
20Lの大容量のハンドルーバーパックに着脱の容易なアクセサリーポケットをプラス。買い物や温泉など自転車を離れる際に便利。
(オルタナティヴ バイシクルズ)

ロードフレームパック(スモール)+トップチューブパック / アピデュラ
フレームパック、トップチューブパックともに内部に荷物を小分けできる仕切りを持つ。
(オルタナティヴ バイシクルズ)

三田正明
/ ライター フォトグラファー

旅好きが高じて山に開眼。国内外の山域をハイクしつつ、ハイキング・カルチャーをジャーナリスティックに伝えている。数年前から自転車にも傾倒し、日本独自のバイクパッキングの方法論を模索中。